平均化進化

初期のクナウザスは洋ゲーにかぶれていまして、種族は洋ゲーを超えるつもりで、極端な設定をしておりました。 

(例えば、Findersは指が片手12本以上、足は1本、足裏は金属と機械構造、無毛、角あり、体色は様々・・・) 

 

でも、一度企画中断後再開し、ゲーム業界の趨勢に合わせることと自分の設定をどうするか悩んだ末、中庸を模索し、上記の設定を苦肉の策として作りました。怪我の功名で、意外にリアルなものになったのではないかと思っています。。

 

この平均化とは、クナウザス人類暦が数億年といわれる中、ほんの数万年前から始まった急激なものです。各種族が一つの人類としてまとまるという稀有なことが発生すると同時に、生まれる次世代の人々の容姿が不思議と互いに似通っていくようになりました。 

その容姿はちょうど、低次元世界(私たちの地球です・・w)から入植してきた「エバダム(ヒト)」と同じようなものでした(また、スライム系種族の「アムセイド」も昔から基本的にこの容姿を取っており、今ではそれは平均化進化の予言現象とも言われます)。 

これは、おそらく高次元の人類遺伝子が、別種なのに一種、ということを実現する中で適応現象として自然にやっていることで、おかげで、別種がお互いにより親近感をもつことができるようになっています。 

 

(なお、別種同士が通常の生殖行為で子孫を残せるかどうかはすでに関係なく、魔法的な儀式で子を宿すことができます。子の種族は、親どちらか、または世界中の種族の人数などのファクターにより、「梵子確率的に」選ばれて決まります。これをもって、概念的な意味を超えて彼らは完全に一つの人類となっています。これは「種族婚姻の儀」と呼ばれます。クナウザスでは「こうのとり」さんのようなものは「実在」します(^^) 

 

平均化進化はいいことばかりではなく、種族が持つ特有の能力は少し弱まっています。例えば古代の祖先、「Loptwin」は光合成でガンガン農作物を算出してアイテム化していたし、「Diablair」は成人するころにはかなり上手に滑空できていたのですが、今では訓練や魔法を使わないとあまりそういうこともできない人が大半です。 

このような現象を「血が薄まること」として忌み嫌い、批判する古株もおり、社会に交わらずに村を作っていたりする奴らも少なからずいます。 

特にエルフォース(エルフ)はその気が強く、「彼らは共知の分類に入れるべきではない」と主張している学者もいます。


種族の新統一見解

上に書いた「平均化進化」の前と後の二つの設定を簡易的に書きます。基本は進化後の絵となり、コア層のために進化前も若干用意したいと思います。進化後は、一部特殊能力が退化(弱体または消失)とします。 

以下は容姿に関わる能力のみ書くため、他の能力は後で追記します 

 

(特別な場合を除き、プレイヤーキャラの場合は容姿が進化後でも進化前でも、能力は間を取って同じとします。今でも、容姿がどちらかに偏ることがまれにありますが、必ずしも能力と合致しません。 

例えば、大きな昔のような羽を持って生まれたディアブレアでも、小さな羽根を持つ若者より滑空の才能がない、ということもありえます。クナウザスは高次元の梵子環境ですので、必ずしも見た目が単純に結果に結びつかない、といえます) 

 

フィンダース 

前:指がたくさんある(器用さ)、足が一本でしなやか(回避)、足裏機械構造(床罠回避)、顔などに文様(魔力)、角(敵探知)、無毛 

後:指は1、2本多い(または手の内側に格納され目立たない)、足は義足をつけて二本に見せるか元々二本(特殊回避時に一本にまとめる)、かつらをかぶるか、頭やひげなどのみ生える 

 

ガンディオ 

前:体が節くれだってごつごつし、岩石のよう(防御力)、体中にこぶがある(魔力)、体が2.5~4m(体力&腕力) 

後:節くれやごつごつは見た目にいうほどわからず、関節などに隠される、こぶは両肩両腰にアクセサリのようにつくだけ、体は1.9~2.4mで、平均して大柄な印象があるがこれを超える他種族も有り 

 

レプトライト 

前:鱗の皮膚(防御力)、水かき(砂と水での遊泳能力)、顔は半漁人 

後:皮膚の鱗は皮膚下に隠され、場所によって透ける程度、顔はほとんど普通で、額や耳、首裏などに魚系構造、水かきは指の間に小さく残る 

 

アムセイド 

前:元来のスライムそのものの姿で生活している者も多かった。変身後はほとんどヒトそのものだが、皮膚が半透明のため、すぐにわかる(それでも多くの形に変形できた)。体を自由自在に伸ばしたり変形できる(各種戦闘および探知能力)内臓などの位置を変えれるため、クリティカルを徹底的に避け、戦闘不能の復帰も早い 

後:皮膚がところどころ半透明以外は変身も訓練しないとかなり下手で、超うまい物まね程度(変身がうますぎると他種族に信用されないため、必須の「進化」)。生まれつきすでにヒトの形をしており、スライム形状には戻れない。内臓などの位置がある程度固定化され、クリティカル回避能力等弱体(再生能力は依然高い) 

 

ホッピシュ 

前:腕が6本あり、メイン腕以外の4本は補佐腕として、それぞれ武器を持ったりできた(ただし、それぞれの腕力は激減し、重い武器はすべての腕を使わないといけない。しかも、複雑な動作を同時にはできない。軽い武器や道具を扱う程度。)。足がバッタのよう(敏捷)、背中には男性は甲殻(防御)および羽(飛行はできないがバード能力)、女性は豊満な乳房が3つあった(理由は良くわからないが、転倒時のクッション、またはその方が他種族男を魅了できるから、など諸説ある)。触覚(探知) 

後:補佐腕は二本になり、二刀流が可能なだけで腕力は低い(それでも二刀流はこの種族の魅力)。上記の性差はなくなり、男女とも背中に小さな羽根を持つが飛行はできず、音を出すことでバードの場合は効果が上がる。肩から背中にかけて小甲殻。基本的に魅力的(美男美女というより面白い)で恋愛好き。触覚は小さく目立たない 

 

シュネーハイル 

前:一つ目。初期は中央に一つ、中期は左右どちらかに偏り、ない方の目は皮膚下に格納されていた(千里眼)。皮膚は青。死ぬまで全て子供の容姿で羽根もあり、常に浮遊(罠回避) 

後:義眼を入れるか、最初から目が二つある。しかし、どちらか一つは視力がなく、そちらは千里眼である。一つの目で二つと同じ視界を得ている。皮膚色は薄いが青でなくてもいい。容姿は晩年に急激に老化。羽はなくなり、浮遊は必要に応じて若干できる程度 

 

ロプトウィン 

前:皮膚の下から植物構造がどんどん出てくるのでたまに手入れしないと体中が木の皮や雑草でボーボーになる(クリティカル回避&再生能力) 古い系統の部族は顔まで全部、姿が歩く樹木または花、という感じだったが、中期からすでにうまく隠せばヒトの姿に近い。光合成ができれば花や果実も能力を使わずかってになるため、食料難に強い。皮膚は緑が多い 

後:女性は花などを頭に咲かしたりなど、要所に植物構造を出す程度で、皮膚色も普通。容姿は言われないとヒトと区別がつかない。食料自給能力も低下 

 

ディアブレア 

前:嘴(ブレス能力)で顔は鳥のよう、腕に羽が生える(腕力は低いが高い飛行能力)。尻尾が生え(尻尾による攻撃)、足はかぎ爪(足での攻撃) 

後:嘴は消失し、ブレスは毒の実を利用しないと吐けなくなった。腕も普通になり、翼は背中側に折りたたむことで普通の種族と同じ行動ができる(腕力は低い&飛行能力も低い)。尻尾もかぎつめも小さくなり(鍵爪は器用さが激減、尻尾はズボンなどが履きにくいため)、特に尻尾は子供の内に親が切り取ってしまい、再生もしない。 

 

スクージー 

前:大きな猫といった感じ。二本足で立つことも、四本足で生活することもあった。赤ちゃんのときは猫そのもの。(クナウザスで生活する普通の猫はほぼ絶滅、残りのエンシェントキャットと呼ばれる猫そのものの姿の種族はどこかでわずかに暮らしている。強力な魔力を持つらしい) 

後:平均化進化が起きない唯一の種族と思われたが、近年ついにこれが始まった。いわゆる「猫耳」をつけたようなヒト型が生まれ、体に毛もなく、手足だけ、尻尾だけ、といったコスプレかよ、という奴も多くなってきた。実際に他種族のコスプレだったりすることもある(嘘)。 

それでも、猫顔とヒト顔は半々で、他種族に比べると古代の様子を残している(これは、猫顔が他種族に受け入れられやすいという理由がある) 

 

エバダム: 

いいも悪いも、ずっとヒトである。 クナウザス以前は、梵子術ができない分、心術のみ強い適正があった(いわゆる超能力。ファーゼスや天使たちはこれで通常の魔法に匹敵するすさまじい戦闘力を発揮した)。最初が弱かった分、クナウザスにきてから鍛えられ、前より後の方がよりクナウザス(高次元)らしさを帯びるようになっている(とはいえ、やはりほぼ同じw)。

 

エルフォース: 

前:エルフともいわれるが、細くないし(むしろ体力優秀)、耳もとがっていなかった(単にエバダムのハイブリッド)。 

後:どういうわけか、クナウザスの環境が影響したのか、人類社会から遠ざかっているせいか、かえってヒトから容姿が遠ざかり、耳がとがり(魔族っぽい?)、顔も容姿端麗すぎる(優秀な実験室で作られたDNAを保持しているため)のでかえってとっつきにくいともいえる。しかもプライドが高い奴、社会的にひねくれた奴もおり、元が優秀なだけにやっかいなこともある(そのため、プレイヤーキャラとしては向かず、初期は選べない。いわゆるクリア特典、NPC、ボーナスキャラ。これらが邪悪の森でダークサイドに傾いたのがダークエルフで、ここまでくるともはや共知とはいえない) 

 


職型と種族の適正

RPGではどの種族がどの職をやるか(職業は全員踏破者。これは「型」)は自由です。プレイヤーによってはこだわりで決めるでしょう。何でもできる夢のキャラは誰しも理想です。しかし、足の遅いガンディオのスカウト、体の弱いシュネーハイルのファイターは役に立つかというと、どうでしょうか。扱いの難しい、腕に自信のあるプレイヤー用だと思います。

 

ここで、職型に適正の高い種族を書きます。特にイラストレータの方の参考用になります。

なお、フィンダース(クナウザス人種代表)は全てに適正があり、エバダム(我々低次元代表w)はどれをやっても能力に特徴が無く総じて低いです。下記にはモデルとして特に選んで二つくらいずつ書きます。

 

ファイター

魔法は「共通語魔法」「スクロールなどのアイテム魔法」以外はほぼ使えないが、ほぼ全種の装備ができ、攻撃力防御力HPなどが順調に成長。パーティの肉のカーテン。いわゆる兵士から派生した職型で、ファイターギルドは王城兵団とつながっている。一人で冒険するにはある程度向いており、一人旅のものも珍しくは無いだろうが、やはり細かいことがあると対応できなくなるので、せいぜい退治依頼だけこなすとか

 

≪適正高い:ガンディオ、レプトライト≫

≪適正低い:シュネーハイル≫

モデル絵:ガンディオ、レプトライト

 

スカウト

クナウザスでは、「冒険者(踏破者)は盗賊であるはずがない!」という強い意識を持っていますから、盗賊、シーフといった言葉は使いません。それはモンスター扱いです。また、「踏破者は定住者に役立つ職業」と彼らも言いたいでしょうから、表向きは「斥候(スカウト)」と名乗るのです。その能力を学ぶ本拠地も「踏破者の酒場」になっています。

しかし実際は、そのスキルの多くは闇社会の中心、必要悪として権力も見てみぬふりをしているシーフギルドからもたらされたもので、スカウトは彼らによく通じています。能力としては、「レンジャー」としての旅の能力と「シーフ」や「マーチャント」としての盗んだり交渉したりする力、さらには「アサシン」として特殊暗殺戦闘を極めることもできます(企画後期にクラスアップを実装予定)。

それでも、その能力を町で活かさないことは彼らがすれすれに社会的善であるための綱渡りな条件です。能力はあれど、くすねた時点で終わりです。ですから、そういうコマンドはクナウザスには基本、実装しません(製作者側の明確な意図で、めちゃくちゃになる可能性は制限する。自由も大事だが、時には優先事項をまとめてシステムを放棄する勇気も持つ)。

盗む力を発揮するのは、犯罪捜査などでやむを得ないときなどに、特別にイベントコマンドとして表示してもいいでしょう。

クナウザスRPGは「旅」もテーマの一つであり、スカウトは真に踏破者らしい職型で、一人でも遺跡探索などのクエストが受けられます。影の主人公ともいえるでしょう。パーティとしては序盤にいないとアイテムや魔法に毎回頼るのでめんどうになります。しかし、いると便利ですがいなくてもいいかもしれないという点では、ちょっと微妙な人でもあります。。

薬草や毒を作るアルケミスト、品物鑑定のセージ系能力も多少持ちます。

 

≪適正高い:フィンダース、ホッピシュ、ディアブレア、スクージー≫

≪適正低い:ガンディオ≫

モデル絵:フィンダース、スクージー

 

 

モンク

クナウザスでは魔法の使い方は主に二つに分けられます。一つは、「梵子操作」「素梵子流動干渉」の二つを駆使して学術、魔法科学の技として行う発動方法(メイジ)。もう一つが、虚神などへの信仰心を強い念として「神気」に直接働きかけて力を引き出す(力を貸してもらう)方法。モンクは後者に当たります。

よって、覚えられるのは自分の信仰する神の属性だけです。そういった意味では魅力が少ないのですが、魔力へのアクセスが比較的単純な経路であるため、覚えるのが早く、威力も増大(というか、これが本来の威力で、メイジはバイパス経由時に減殺)します。また、学習拠点は寺院などで、覚えるのが簡単で時間もあり、魔法だけでなく、その生き方、哲学、全てについてその神の思想が体現されています(神の魔法はそのほんの一部に過ぎない)。このような修行の中で、彼らは体力も培いますから、メイジがひ弱なのと比べると、大変頼りになります(序盤は肉弾戦で頼りになるほどではないですが、少なくともメイジのように一撃で倒れたりはしない)。

属性魔法だけでなく、人を安心させる説法や死者を弔う方法(魔力は無いのでアンデットは還せない)などは最低限知っており、それを反映していくつかの心術も習得可能。スカウトのような小手先技は苦手ですが、魔法と体力があるので一人旅も可能で、「神官戦士」が一人旅しているNPCに出会うこともあるかもしれません。この職型はどの種族でもできますが、属性の近い神の方が多少有利といえます。

アルケミスト、セージ系能力を多少持つこともできます。

 

≪適正高い:アムセイド≫

≪適正低い:なし≫

モデル絵:アムセイド、ロプトウィン

 

 

 

メイジ

上記で書いたように、学術都市国家タラムを総本山とする各町のメイジギルドで学び、梵子科学体系によって魔法を行使する者たちです。タラムは魔法を研究し、梵子科学を人類社会の福利だけでなく世界の安定に役立てることを目標にしています。これはかつての古代文明が何度も魔法科学で慢心し、滅亡した反省からであります。

梵子術(=魔法。梵子直接が他世界のマナ系魔法、素梵子は精霊魔法、モンクの信仰系は神聖・暗黒魔法に対応)とは、もともと、混沌時代に力の劣る魔族人種(フィンダースの遠い祖先)が開発したものでした。混沌時代は有り余る梵子が空気中に存在し、体が大きく、体の中に梵子を利用する機関を持つ神龍や神巨人、魔神などと呼ばれるような凄まじい超生物が我が物顔で闊歩し、いつ果てることもない生存競争を繰り返していました。魔人種たちはその影でひっそりしていましたが、生き残るため、「言の葉」の霊力を利用して外界に魔力をこねるデバイスを作成し、効率は非常に悪いが、何とか自分たちも魔力を利用できるようにしたのでした。そのご長い年月を経て魔法は体系化され、学術として書物にまとめられていきました。

メイジは魔法はほとんど何でも習得できるという点で魅力ある職業ですが、デメリットもあります。魔法の研究は大変時間がかかることで、生涯全部を傾けないといけません。トイレにいる時間も勉強している人もいるくらいです。そのせいで体を鍛える時間は無く、魔法以外は本当に何もできません。強い魔力で補えるレベルに達するまでは誰かのガードが必要で、、一人旅はほぼ不可能といえます(そのため、メイジギルドが踏破者を発掘の護衛として雇うことも多いです)。

メイジは魔法の他、古代文明の失われた科学技術なども研究し、セージ技能の他、アルケミスト系の合成スキルなどもよく習得できます。

 

≪適正高い:シュネーハイル、ロプトウィン≫

≪適正低い:レプトライト≫

モデル絵:シュネーハイル、フィンダース

 

バード

吟遊詩人です。上記4つがメインの職型で、以下は踏破者としての人口は少ないです。吟遊詩人はもともと、酒場で踏破者などの伝説を語ってお金をもらう職業ですが、その中で踏破者と関わるうちに、「ああ、語るものではなく、語られるものになりたい。または、自分の英雄伝を歌いたい」と思いたつ人も少なからずいるというわけです。

バードは一人旅が主なので、踏破者の酒場や自分の見聞、先輩から教えてもらった技などで、大体なんでもできます。あまり魔法を詳しく研究するという時間も性質もないので、モンク同様信仰による魔法を行使(習得は遅い)します。これなら、日々旅の中で信仰心を培い、魔力を上げていくこともできます。また、スカウトの技も、レンジャー系のみ持ちます。肉弾戦も、護衛術程度はできます。セージ、アルケミスト系も多少可能です。

このように便利な職型にも見えますが、逆に言えば特徴が無く、器用貧乏っぽいといえば、それも否定できません。

しかしバードの本当の特殊能力は、「呪歌(または呪曲)」にあります。これは、歌や音楽が持つ、言語と似たようなものでありながらより原初的な力を魔力として捉えたもので、独自の体系を持ちます。楽器を持つと威力が上がります。扱いづらい部分もあり(効果を出すために演奏し続けるなど)、サポート程度のものですが、とてつもない威力を持つ攻撃魔法に匹敵する伝説の呪歌の使い手もどこかにいるかもしれません(マンガ「ハーメルンのバイオリン弾き」のような)

なお、ホッピシュは背中の擬孵羽(ギフウ)で演奏をサポートでき、強い適性があるといえます。

 

≪適正高い:ホッピシュ≫

≪適正低い:なし≫

モデル絵:ホッピシュ

 

ルーンソルジャー

魔法戦士の総称です。このような型があるというより、一人旅や3人旅などで踏破者をやり、兼任せざるを得ない、または喜んで兼任している(性格や趣味の問題、または「ゆめのさいきょーせんし(小並感)」を目指しているなど)人などを指します。必要に応じて魔法も剣もやり、自己流です(基本的に真面目にどこかの組織に属さず、仮メンバーのように一時的に入ったり必要に応じて師匠をもったりしています。素組織に入るとしがらみで自由が利かなくなるためです)。

メイジ同様(習得は非常に遅い)の魔法とファイター同様の装備というまさに夢の職業です(ウィザードリィのサムライのような)が、スキル習得に必要なCPを食いすぎるため、どっち方面に伸ばせばいいかわかりづらいのが難点で、中途半端で終わる人が多数です。。

大成すれば英雄伝などに出るすごい人になるでしょうが、まず少ないと思ってもらってけっこうです。

 

≪適正高い:フィンダース、ガンディオ、ロプトウィン≫

≪適正低い:なし≫

モデル絵:ディアブレア

 

サモナー

召喚魔法は各種属性にありますが、この職業は生得的なものです。魔法科学用語では、魔法で無から有を一時的に作り出したり、精霊を呼び出したりすることを「素梵子他象」といい、生み出されたものを「虚実体」といいます。ここでいうサモナーは、その中でも、「個性的虚実体(スピリット)」というものを生み出す才覚を持つ者をさします。

はい、はっきりいいます。マンガ「JoJoの奇◎な冒険(第三部)」の◎タンド能力みたいなものです(伏字だから皆さんわかりませんね。大丈夫ですね。パクリではありませんよね(座った眼差し)。スタン◎以後、「使い魔能力」とかのマンガやゲームが爆発的に増えたのですから、クナウザスだけじゃないんですよ。オマージュといいます。創作には不可欠のことなのです。カミングアウトしてリスペクトすることが大事だと思うわけです・・・以下言い訳略)。

初期企画(現在実装していません)では、ウィザードリィであるように、1/100の確率でキャラ作成時にステータスが異常に下がったキャラが出現、プレイヤーはわくわくしてみると、単なる出来の悪い子ちゃんか、もしかしたら、このサモナーになるキャラか、になります。

サモナーの才覚を持つと、体内の全ての梵子を利用する機構がスピリットを造るために利用されるため、術者は他の能力が下がってしまうのです(特に、魔法の才能が絶望的に無くなるため、兼任できるとしてもファイターやスカウト)。自分の才能に気づき、コントロールできるまで、「才能が何も無い」「何か怖いお化けに取り付かれている」と誤解されることがあり、迫害を受けて殺されたり、性格が曲がってモンスターになった人もいます。

近年ようやく、これはすごい才能なのだ、と認められ、研究が始まりましたが、事例が少なすぎてわからないことが多いです。飾りにおいていますが、これもエルフォース同様、特典的職業です。小説の主人公やNPCなどで使える設定かもしれませんが、極めて極めてまれな事例なので、なるべく使わない方向でお願いします(ものすごく弱い使い魔程度なら、普通の魔法でもできるし)。

スピリットの能力は未知数で、もう一つの自分、というように、それ自体に独自の自我があることも多いです(基本的に術者を守ろうとしますが、中にはうまく協調できず、害そうとするものも)。これが地球で発現すると大体病気になり、分裂病などの症状を発症します(まれに、天才的発想を持つ人になることもあるかもしれないが、魔法みたいなことはできないと思われ)。

人口比でいうと、なぜかわずかにエバダムが多いらしい。クナウザスにきて浅く、素梵子属性が染み付いていないからかもしれない。

 

≪適性高い:エバダム?、スクージー?≫

≪適性低い:フィンダース?≫

モデル絵:エバダム

 

ガンナー

クナウザスでは銃や機械がほとんど使えません。これは、ファイナルファンタジー13とかで、主人公が銃撃ち合ったりして「ダメージ」なんてなっているのをみて、「何それ・・・」と思ったりしたところから考えた設定です。剣とか魔法とかがかすむというか、設定が薄っぺらいと思えたわけです。古典ファンタジー世界で「銃とか電気がないのは未発達だから」というのであれば、「以後は発展して現代地球みたいになる」ということです。ファンタジー世界は牧歌的な、旧世代の話なのか。私は違うと思います。あの世界はあのままでよく、あれで究極状態だと思いたい。科学はびこる我々の地球こそ実は低次元なのではないか、という思考実験により、クナウザスではこれらを敢えて使わない、使えないとしました。

高度に複雑化した梵子物理法則により、それより下位の物理法則を利用して「不器用に」つなげただけの機器の機構は壊れ、使えなくなり、暴走してしまうだけである、と。歴史上何度か、それでも大変高度な知性を持って、科学技術を極めた文明もありますが、これらは大変苦心して銃や電気などの機械が暴走したり機能不全にならないよう、別のデバイスを入れて安定化させています。それらがなければたちどころにこれらの構造物は機能を失います。

さて、このようなすごい科学技術をもった滅びた文明はたくさんあったと思いますが、クエストのネタとして有名なものは以下のものです(世界観に色取りを与えますが王道的な雰囲気を壊すため、多用厳禁)。

 

・知性が異常発達した鯨人種(ホエーラ)の海洋帝国

・上記が転生した星者(エイリアル)の沈星帝国

・ハーティス帝国が古代魔族の遺物を研究して秘密裏に進めていた軍事研究組織

・天を突く塔が遺跡化した「遺跡群」

・ダークエルフが中心となって遺跡群などの遺物を研究開発し、アガデス転覆をたくらんでいた軍事研究施設(DARK TEARSの設定です。歴史の表には出ません)

・エルピースの遺物(クナウザスよりさらに高次元の文明のもので、無頼品とよばれる。完全に謎のもの)

 

さて、このような機械は誰でも使えるのがすごいところです。地球でも、銃があれば赤ちゃんが大人を殺せます(そういう悲劇を耳にすると、悲しみと共に、人の技術のおろかさをかんじます)。しかし、それは誰でも使えるよう、苦心して設定したからです。その設定を可能にする電波のようなものを発生させる区域でしか機械は安定しません。別の場所に行けばその地の重力波や梵子濃度に緻密に合わせた設定が必要で、そのような技術が無い現代では、せっかく遺物を見つけても使えず、せいぜいコレクターに高く売りつける程度です。

しかし、その機械を安定させる波動を使用者が発動できたらどうでしょう。そのような研究が上記の中で行われ、「DARK TEARS」のシナリオの中で偶然成功しました。主人公の少女「リン」がその成功例です。また、かつての天使や天子も標準でこのような能力があったものと思われます。リンの物語はここで書きませんが、ともかく、このような稀有の才能を持っていると、条件(起動するために必要なパスコードがあるなど)さえそろえば、どこでも銃などの武器を扱ったり、すでに動かなくなった搭乗用機動兵器(ガ◎ダムみたいな奴です。小説「光沢する沈鬱」でそのネタを書きました)を動かしたりできます。また、機械もまた、クナウザスでは生物のような性質をわずかに持つ場合があり、そのような中に共感したりアクセスしたりする可能性があります(無機質シンクロ現象)。

ここら辺はちょっとエヴァンゲリオンのナンバリングのチルドレンっぽい設定ですが(--;、・・・・・まぁこまかいこたーいいんだよー、というわけで、このような人は、やはり相当特殊で、強い能力を発揮できると思います。しかし、機械がないと途端に全く無能になる危険性もあるという点ではサモナーにも似ています。

 

この職型も稀有の中の稀有のため、ほとんどないというか、ない、といってOKです(ただの飾り設定)。

 

≪適性高い:不明≫

≪適性低い:不明≫

モデル絵:エルフォース

 


種族同士の相性および人口比

 

以下、人口は皆さんのアイディアで決めたいです。比としては、A「多い」B「普通」C「少ない」D「極端に少ない」E「ほとんどいない」とします。

 

まず、フィンダース(指者)は最も有力な魔族人種です。人口A。人口を合わせると、他種族全部合わせるより多いです。能力的にも何でもこなすため、踏破者のメンバー全部フィンダース、ということもありえます。

ただ、やはり盗賊や邪教信徒として出てくる人も多く、「やっぱ魔族上がりは邪悪」という風に思われることも多いです。しかしこれは偏見というもので、人口比的に、どうしても仕方のないことなのです。

他種族とは一番昔から闘争を含めたかかわりを持って混じってきました。彼らの器用さがもたらした多くの技術が人類社会の発展を助けたことから頼りにもされ、その印象は可もなく不可もなく(フィンダース同士でも)です。

 

ガンディオ(瘤取者)は足穴台地原産の巨人族を遠い祖先に持ちます。そこでの生存競争に負け、台地を追い出される形でロン草原に進出、一部は陸路からゼレファスに入りました。ここに住んでいたディアブレアの先祖と戦いになりましたが、次第に和解し、そこにホッピシュも加えてゼレファス地方の歴史をつむいでいきました。人口はC。

他種族からは大柄な体躯から多少見た目は恐れられますが、性質は案外穏やかで、鈍重な人も多いです(そうでなければ他種族に混じれないため、これも適応進化であろう)。

 

砂魚者とも表記するレプトライトも人口C。しかし、思ったよりいろいろなところで見かけるのは、彼らが好奇心旺盛であるため。また、子沢山でも知られます(しかし結婚せず、なかなか子供も生まれない。生んだときに3つ子とかが出る)。かつては、自分の遺伝子を強く他種族に働きかける(ランダムではなく、レプトライトの子供はレプトライトになりやすい)というチート設定wもやっていましたが、これはレプトライトの人口が当時Dだったからで、今ではそういうこともなくなりました。

少々知りたがりでうざいといわれることをのぞけば、他種族には受けがいい種族です。忍耐強く、小柄だが力も強いため、仲間としては大変頼りにされます。

 

アムセイド(稼動気)は人口C。中央大陸原産ですが、ここで虐げられて世界各国に逃れました。最初は変身能力を忌み嫌われましたが、彼らが大変誠実であることから次第に受け入れられ、その変身前の基本容姿もすでにして平均化の象徴である「ヒト」であったことからどの種族にも中間的に接しやすく、種族間の仲介者として重宝されました。今でもどの種族にも信頼され、町では銀行員などが多いです。盗めるけど盗まない、というのが彼らのモットーなので、稀に犯罪を犯した同族を見ると異常に嫌悪し、そのときだけは穏やかさを捨てて激しい怒りを見せます(一度、アムセイドの犯罪者が出廷するときにアムセイドの市民が暴動を起こし、彼を引きずり出して八つ裂きに下事件がありました。しかし、これを見て他種族はかえってアムセイドこえええ・・・と思うだけなので、こういうことは起きないように以後彼らは自戒しています)。

見かけ上の性別はありますが生殖とは関係なく、全て擬似的なものです。彼らは共知にはいる前は特殊な生殖方法を取っていました。四つの性別を持ち、それらは容姿と無関係で、付近に四つの性別が集まると勝手に細胞分裂を開始し、体が二つ分かれ、クローンのスライムができます。このスライムがどんな形になるかは不明ですが、親となった者の印象に深いものの姿をとったり、まるで関係ない姿になったりします。今ではこのような生殖能力は退化しました。

 

ホッピシュ(虫者)は人口B。まあまあ多いのですが、彼らは寿命が短いのです(平均30歳くらいで死亡)。その代わり、成人が早く(5年くらいですぐ大人に)、その後は死ぬ寸前まで老いず、ずっと若く充実した姿を楽しめます。死期も自分でわかり、ちゃんと遺書などを準備して逝く人も少なくないようです。彼らにとって死と生は隣り合わせのことで、非常に強く来世を信奉しています(これは彼らにとって宗教ではなく事実)。「では、また今度」といって虫の友人が亡くなった数年後、「よお、久しぶり。元気にしてたかい」と別の人に話しかけられることもあるらしい。

輪廻転生は四大は大体肯定していますが、死後の世界などを明確にしている火神教と彼らの思想は相性がよく、ゼレファスでは火神教(聖・邪両方)の主要な信者でした。彼らはよく恋愛し、同性愛者も多いです。また、不倫というより、一夫多妻、結婚後にも夫妻両者認め合う形で恋人を持つなどの人もいます。美男美女というよりも何か情熱的で、ロマンチストで、他種族にも積極的にアプローチをかけます。これは、彼らの特殊生殖能力に原因があります。

ホッピシュが恋愛をすると、それが他種族で子を直接作ることができなくても、愛し合ったという事実が梵子的に輪廻世界に干渉し、その魂が密林などに生息する大型の虫(モンスター)に宿ります。するとこの虫は行動を変えてどんどん人間社会に近づいていき、人間に見つかりそうなところで繭を作ります。人間はこの中に人の赤ちゃんの姿を見つけて大変驚き、すぐに「救出」して連れて行き、子供として育てるのです。その子供は、恋愛したホッピシュの遺伝子を数%引き継いでいます。

この生殖方法は今では伝説的なものながら、まだ低確率であるのではないか、といわれています。いずれにせよ、当時の本能的な行動が、今の性質にも残っているのです。

「ウザ!」と思われることもありますが、明るくて場を盛り上げてくれる彼らはムードメーカーとして他種族に大変人気があります。

 

シュネーハイル(雪聖)の人口はD。属性的に水(冷気)に極端に偏り、メシャド神の分身のような種族です。その姿は愛らしい子供、妖精のようですし、賢く魔法の能力も高いので他種族からは人気があり、「守ってやりたい存在」のように思われています。しかし当のシュネーハイル自体はけっこう高飛車な人が多く、かってな妄想でやさしい妖精をイメージして近づいた人を驚かせます。それでも、その愛らしい姿が彼らに敵を作らせない効果を持ちます。これも、メシャドの司る「美」がその子孫を助けているといえるでしょう。寿命は長く、200年ほど生きるといわれました。昔は不老でしたが、今では死ぬ直前の数年間は急激に老い、寿命も短く(70年くらいで死ぬ人もいる)なっています。学者によると、他種族と混じり、人口が安定してきたためだということです(昔はE)。老い始めた当たりに願うと、彼らは水に還ることで安楽死を選択できる能力があるようですが、これらは種族の秘密にされています。

 

ロプトウィン(樹曼)の人口はC。ディアネムル大陸の草原地帯や付近の森が原産で、以後、樹神教の布教(神樹の植樹活動)とともに世界に散らばりました。彼らの存在は樹神教と常に一体ともいえます。ミステリアスでゆったりしており、高い知性と独特の哲学、植物構造により質素に飾る姿は会う者に深い印象を与え、どの種族に対しても好印象となります。アムセイド同様総じて信頼でき、協調できる人が多いのも種族の特徴です。死ぬ間際にはそのまま死ぬか、植物として森に帰るかを選択できます。

 

ディアブレア(飛竜者)は人口D。かつてはCでしたが、ゼレファス地方で火神教同士、同族同士で激しく殺し合い(このあたりは地球のマヤ文明を連想)、数を大きく減らしてしまいました。ガンディオやホッピシュが他地域から流入して支えなければ絶滅していたでしょう。火の性質が強く、このように猛々しい者たちでしたが、他種族の影響で次第に安定し、今ではウィットに富んだ明るい性質の種族となっています。その性質だけでなく、「飛べる」ということ自体が大変魅力的でかっこいいため、他種族からは尊敬されています。仲間にしてもどんな種族とも争うことはないでしょうが、個人的な性格にムラがある人も多いため、喧嘩は少なくないかもしれません。生真面目な人は少なく、少々ちゃらんぽらんなところもあるようです(ここら辺は関係性のある風神の影響か)。

以後は翼を利用して他地域にも飛んで勢力を伸ばし、人口はCに戻りつつあります。

なお、彼らも特殊な生殖能力を持っていました。部族にはそれぞれ「巫女」という女性が一人しかおらず、これが母であり女王であり、後は全部男でした。巫女は全員の相手をしなければいけないのですが、村は家族意識で強く結束し、巫女は死ぬまで大事に大事に扱われ、巫女は「卵」をたくさん生んで、孵化した子供を村全体で育てました。このような性質はすでに失われましたが、ディキルバハームや一部の部族でまだこのようなことが見られるようです。

 

スクージー:みなさんは猫が好きですか。私?ええもちろん好きです()。ちなみに私は犬を飼っていたのですが、いや、そんなことはどうでもいいですね。すいません。

さて、犬族は他種との協調性に書け、一種生活にこだわり、性質も荒々しいため、数を減らし、共知種族に入りません(コボルトは彼らの祖先を近縁に持つ)。クナウザスの運命は平等というわけではありません。時折意味も無く偏ります。そのようなこと(運命の偏愛)を表してか、猿以外の多くの哺乳類の中で猫だけが共知になりました。子供の頃は猫の赤ちゃん、または猫そのものの姿ですが、段々二足歩行できるようになり、指も伸びていきます。しかしやはり指は愛らしくまん丸っぽいので、小手先技が苦手なのがスカウトとして残念なところです。ただ、その動物的勘、ものすごいアクロバット能力は他の追随を許さず、スカウトとしての適正は大変高いです。毛に覆われているので衣服なしでも外を歩けますが、最近では丸裸という人もいません。近年ついに平均化の影響を受け、猫耳、しっぽ、手だけ猫、のコスプレエバダムみたいな姿の人も出てきました。いずれにせよ、性質は少し独特で、癖のある人も多いですが、容姿の愛らしさ(おっさんになっても他種族からはずっと萌えられるという稀有の存在)でカバーするため、嫌われることは少ないです。

人口は昔から少ないほう(E)で、今ではDです。

 

エバダム(人者):特徴が無いのが特徴ということで、可もなく不可もなく。一時、魔族系フィンダースと仲が悪いという噂もありましたが、そんなことも今は無く。アムセイドとはほぼ同族のような意識があります。人口は最初は一時Aになり、急激に減ってEとなり、今はD。

 

エルフォース(森者):その能力の高さと希少性から、畏怖と羨望のまなざしを向けられる。魅力的ではあるが、あまり社交的ではないために他種族とはあまり相性がよくない。人口はE。


異種間婚姻の儀(寺岡さんの質問への回答)

私の設定文書に「思考実験」という言葉がたくさんあると思いますが、これはその中でも一番実験性が強いものです。

 

私達が時折感じる、現実世界や歴史の動きへの憤りとは、この精神がこの世界の物理法則以上のものを感じる可能性をもちながら、それ以下のものに従うしかない現実を表しているのではないかと私は考えています。

そこで、因果法則が我々の世界より高度な世界、クナウザスが現実に在ると仮定し、そこでどのようなことがありうるか、その中の物語を作り、遊ぶことを通じ、何か得られないかな(得られなくてもきっと楽しいだろう)という試みをします。

 

人種の話ではまず、私は、以下のように考えました。

 

「地球上では黒人白人黄色人などの人種があるが、およそ交配可能な同一生物種である。一方旧来のファンタジー世界では別種もいるが、随分簡単に描かれており、適当に混じったり種族同士の戦争構図(単に地球の民族紛争を模したもの)にしている。ではここで仮に、より高度で難しい理想状態があり、それが達成維持されている世界があれば、その事実をもってこの世界(クナウザスの宇宙次元)の優越性が確かめられる」と。

 

そこで、全く別の種類の生物種が「人類」としてまとまる可能性および現実をクナウザスに作ることにしました。

 

私達の地球では、同じ種類の生物種ですら、肌の色の違い、宗教・民族の違いなどで争います。もっとさかのぼると、ネアンデルタール人(我々の祖先が滅ぼしたかは諸説あるが、とにかく結果として長くは共生できなかった)など、別の種族の人間も遠い昔になくなりました。また、犬人種など、猿系統以外は存在すらしません。

これをみると、地球の人類はおろかだから、という人もいますが、私はそれは少し違うと思っていて、この世界の物理法則であれば、およそどんな知的生物も大体こうなっていくだろう、妥当な結果だろう、と思うのです。人類が悪いなら、それを生んだ世界だって悪いはずなのだ(逆を言えば、いいも悪いも無く、これが現実)、ともいえるわけですし。

 

以後、地球でも数千年経てば人種は争わなくなり、別の惑星から別の知的生物種がきても、共に生きていけるでしょうか。そうかもしれませんし、そうじゃないかもしれませんし。とにかく、魔法も使えないこの宇宙上ではなかなか難しいことだと思います。

 

クナウザスでは、これが比較的簡単に、必然的に起こるものとします。それは、ここではより理想状態(梵子)に近い高次元因果法則がある働くからだと考えます。簡単、とはいいましたが、実際には地球同様の争いが何万、何億年(初期は同一種族内、次は複数種族間)と続いたわけですが(高度だから助けられる部分もあり、複雑系に邪魔されることもある。結局、プラマイゼロで同じことなのだが、それでもどこかに強い可能性がある)。

 

最終的に、「人(善)と魔(悪)」という、陳腐に感じた旧来のファンタジー王道世界観の刷新という意味で作り始めたこの設定ですが、それを超えて、我々からは実現しにくい面白さをメンバーの皆さんで想像し、創造していただければと思います。

(これは、オリンピック観戦に似ています。自分ではできないすごいことを見ると、人はその力を体験でき、面白いと感じるのです)

 

と、前置きが長くなりました。具体的な話に移ります。

 

かつての、普通の生殖行為による交配(または種族に伝わる魔法的な特殊交配)は、もちろん、その種族の子供しか生まれません。まれに、別種が生まれることがあり、これは高次因果法則が成したことで、その後の異種間婚姻の儀のヒントになりますが、当時は単に「取替え子」として忌み嫌われ、迫害されたり殺されたりしました。

さらに、別種でも系統が近い種族同士で生殖行為をすると子供ができることがありました(フィンダース人類国家が同系の魔族国家に攻撃され、蹂躙された際にこの悲劇が多くあった)が、奇形が多く、「斑者(まだらもの)」といわれて忌み子とされました。

 

このような中、争いの中から共生の可能性をつかみ始めた共知種族たちは平均化進化をはじめ、その副次効果として、(ちょっと話題が際どいので表の設定には書きませんでしたが)同種間で生殖行為を行っても、そのことが原因では子供が生まれないようになり始めました。こうして「共知は一つの人類」ということが人たびこの高次元世界で現実味を帯びると、変化は加速度を増して起きました。

「人類の生殖とは種族を超えた人類的な愛の結晶として次世代を生み育て、未来をはぐくむことである」という定義を実現するようにそれは動いていきます。

 

彼らの生殖細胞は、意味世界側の(霊界)と強い連結作用を持ち、こちら側の「魂」を引っ張り出す魔法的な要素となったからです。同じ種族同士での共感、別種族への違和感はそれとともに急速に薄れていきました。

彼らは必然的に、一時激減した出生率を補う方法を編み出します(「生殖の父」というちょっとすごい名前をもらった魔法科学者の大きな功績があった)。

「取替え子」のメカニズムを研究し、これを人工的に起こす方法を編み出したのです。

このシステムは、以下の通りです。

 

まず、男女(またはそれに順ずる2人)が愛し合います(明確に「行為」が必要なようだ。これもまた、儀式の一つである)。

ただし、愛情の深さなどは関係が無く、片方に全く愛が無くても子が発生することがあるのは、やはり通常の生殖を模している(というより、意味世界側に在るこの生殖方法が本来のもので、物質世界では生物のDNAがその一部を自己情報の発展継続に利用してきた。より単純な生物、または脊椎動物でも、特殊な生殖方法を持つものが存在することからも、私達が常識と思っていることが、実は生殖方法の一つの選択肢に過ぎないことが垣間見れる)。

また、結婚式などの社会的手続き、その後ひそやかに行われる魔法儀式などもこれを手助けする。その後、運がよければ「受胎」が判明する(どの種族の子かは生まれてみないとわからないが、全体の人口比が適正に維持されるようになっているようだ。能力や性質、容姿などは親のものをかなり引き継ぐため、親は当然愛着に問題は無い)。

 

子は、通常、母親の胎内に宿すが、父親に宿すことも不可能ではない(より面倒な手続きが必要になる。そもそも、生殖の完全状態、生殖行為梵子においては、男女の区別はほとんどないようだ。宿すものと宿させるもの、という区別から男女ができている。それをひっくり返すことは可能)が、あまり行われない(習俗の慣習で)。

さらに、胎内に宿さず、体外で召喚儀式のように行うこともできるが、今ではほとんど行われない(体外だと愛着がうまく育たたずグレる、父の体から出ると虚弱になる、など学者の説が色々流れたため。中には本当のこともあろうが、その中の多くが旧来の手法や価値観があまりにも変わることを防ぐために誰かが意図的に流したデマのようだ。それでも、人々は敢えてそれを取り込むことで、世界の性別観念に一定の秩序を保っている)

 

>親と子で種族自体がランダムとしますと「種」「族」とは、親子関係とは何なのでしょうか。 

 

私もこれには今のところ明確な答えを持ちません。クナウザス人類の歴史も今、それを模索しているのではないかと思います。

便宜上、ファンタジーの慣例に倣って種族という言葉を用いています。

 

ここでは簡潔にお答えしますと、クナウザスの種族とは、共知生物種、すなわち「人類」のことをさします。

共生して社会生活を営み、世界を一定状態に保とうとするクナウザスの高次元因果法則に矛盾しないようなバランス感覚を遺伝的に身に着けた存在を、生物学的に分類したものです。生物学的には待ったく別の生物ではありますが、人類というベクトルでは同一線上にあるものです。

 

親子とは親と子の愛情またはそれに類する関係性を持ち、次の同系世代を作れる、魔遺伝子複製活動の基礎となる最小集団です。それが可能なら別種でもかまわないということです(共知以外の報告例も稀にある)。

 

 

 

>母親は、自分の体内で子どもを育てて産み落とすのですから自分の子である認識は強いでしょう。 

>しかし父親は、はたしてその子が自分の子であるという確信、認識は持てるものでしょうか。 

>自分と似ていない外見、種族すらも違う存在を、どう受け入れるのでしょう。 

 

私も不可能だと思います(え・・・)。

それは私がこの地球の因果法則から脱することはできないからです。仮に、それが可能な高次元因果法則が働く世界をクナウザスと置いたため、ここではそれが「普通になされている」と定義したに過ぎません。

私は、高次元や2次元について説明する科学の本を読んだとき、どんなに噛み砕いて説明されても、頭が捻じ曲がるような、理解しがたい印象を受けました。それでも理解したいと思いました(今も理解していませんが・・)。この、「理解してみたい」という気持ちで、頭をグリグリねじりながら、私達はこの世界について創遊活動をしていけばきっと面白いのではないかと思います。

 

 

>地球人は「種」としての繁栄、さらにはその中でも自分(個)のDNAを残したいという衝動が生存本能として組み込まれているわけですが、クナウザスの人々はそういった意識が薄いといいますか、ないと考えるべきでしょうか。

 

DNAの組成はなんでしょうか。RNAとは。生物と鉱物、およびウィルスとの違いは。

このような問いは、私は色々読んだのですが、未だによくわかっていません(←w)。

私の無知はともかく、かつて、クナウザスで一番の賢者と称されるウムポ・ルサ(皮肉の中に真実をこめる)はいいました。

「愛だの何だの、遺伝子どもの騙まし討ちには俺はかからんよ、と思ってはいたし、好きだ惚れたとお楽しみしたかっただけなのに、いつのまにやらワシは子猫を抱えてる(彼はスクージー。ありえないくらい恐ろしい魔力を操り、仙猫とも化猫ともいわれた)」

 

愛はDNAの命令に過ぎない(有名な科学の著作「利己的な遺伝子」など)、という人もいます。現実は案外そんなものかもしれません。しかし、本当なのかは誰も証明していません。実は意味世界の上で両者は全く違う場所にあり、DNAはそれを適宜利用しているだけなのかもしれない、という観測も成り立ちます。

 

まぁとにかく、ここら辺も、クナウザス創遊活動のテーマにはしつつ、私の中では「未解決」です。クリエイターやプレイヤーが、各々に活動を通して答えを模索していってほしいと思っています(いい意見があれば、私も教えてほしいです)。

 

しかしそれではゲーム創作上困ると思いますので、簡単に私の見解を書きます。彼らの言う「自分のDNA」とは、魔遺伝子(上記の、霊界などとがっちり連携した要素)のことになります。上記ウムポが提唱した「魂の遺伝子(註1)」という言葉はこれよりさらに高次のことようので、魔遺伝子はもう少し具体的なものです。これにより、自分の種族の遺伝子は共知人類という大きな枠組みの中でより安全に保存され、種族間の影響を受けてさらに発展する可能性持ちます。地球ではなしえない、梵子環境だからこそできる遺伝子の進化型、超DNAともいえる状態がこれです。

 

よって、クナウザスの人もちゃんと自分の遺伝情報を残したいと思うし、それは、他種族間の婚姻においてしっかり達成されるので問題は無い、とします。

 

 

※註1

人類まで生物として上がりきった場合、もし人は開眼すれば、すでに生物種としてDNAを残すなどといった「くだらない(ウムポ談)」仕事からは解放されている。芸術でもいい、戦いでもいい、自分の行いや作品一つ一つが他者に発展的な影響をなすとき、それこそ真に尊い「魂の遺伝子」が遺伝している現象なのだ。・・・と、ウムポ・ルサは著作に書いている。